何も起きていない時間
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私たちは、まだ多くを語れる段階ではありません。
製品は制作途中にあり、
私たちの基準で十分にテストできたと言えるまでには、もう少し時間が必要です。
そのため、特別なお知らせもありません。
待つこと以外に、できることが多くない時期です。
待って、もう一度確認して、
これまでに出てきた問いをあらためて見直しています。
何も決めないまま時間が過ぎていくことは、
思っている以上に難しいことです。
前に進んでいるという感覚が、少しずつ薄れていくからです。
この時間が不安ではないと言えば、嘘になります。
何も公開していない間にも時間は流れ、
他のブランドは次々と新しい情報を発信しています。
だから私たちは、
何を足すかよりも、何を削るかを考えるようになりました。
機能やディテールを増やすことよりも、
今は、しなくてもよいことに目を向けています。
「良い服」と呼ばれるものが、
本当に長く着られる服と同じ方向を向いているのか。
そうした問いには、すぐに答えが出ません。
時間のかかる問いを、そのまま抱えています。
この時期、
手を動かす作業が増えました。
壊れたものをすぐに捨てず、直せるかを考えたり、
捨てられそうな布をどう使えるか試したりしています。
うまくいかないことの方が多く、
失敗に終わる日も少なくありません。
すぐに役に立つわけでもなく、
効率的な作業でもなく、
目に見える変化が生まれることもほとんどありません。
それでも、
同じ動作を繰り返しながら時間を使うことは、
判断を急ぎすぎてしまいそうな気持ちを、一度立ち止まらせてくれます。
サンプルのテストを続け、
これまでの記録を見返しながら、
同じ条件で何度も確認しています。
外から見れば、
記録するほどの変化はありません。
それでも、テストは続いています。
