柔術着と繰り返し

柔術着は、日々強い負荷にさらされます。
掴まれ、汗を吸い、洗って、また翌日着る。
その繰り返しの中でも、簡単に傷んではいけません。

多くの道着は、長年の稽古と洗濯の中で少しずつ消耗していきます。
コットンは馴染みやすく扱いやすい素材ですが、使い込むことで生地が薄くなり、汗や臭いも残りやすくなります。
数年ごとに買い替えることが当たり前になっている部分もあります。

私たちは、自分たち自身が長く着続けたいと思える道着を作りたいと考えました。
その中で、毎日の稽古により適した素材を探していき、辿り着いたのがヘンプでした。

なぜヘンプなのか

ヘンプは一般的にコットンより高い繊維強度を持つと言われており、繰り返しの洗濯や摩擦にも適した特性を持っています。
また、天然の抗菌性と通気性を備えているため、汗や湿気がこもりにくく、臭いや菌の繁殖も抑えやすい素材です。

ヘンプは、比較的少ない水と農薬で栽培できる天然繊維でもあります。
私たちは、単に「環境に優しい素材」を作るよりも、長く使い続けられるものを作ることの方が大切だと考えています。

ヘンプを選んだ理由は、単にサステナブルだからではありません。
毎日の稽古と洗濯を繰り返す中でも、長く着続けられる道着を作りたかったからです。

時間をかけて作る

ヘンプは最初から柔らかく馴染んでいる素材ではありません。
ですが、稽古と洗濯を繰り返すことで、少しずつ柔らかくなり、身体に馴染んでいきます。

新品の状態だけが良い道着ではなく、
使い続けることで少しずつ良くなっていく道着を作りたいと考えています。
柔術もまた、繰り返しと継続の積み重ねだと思っています。

この道着は、夏・秋・冬・春を通して実際にテストを重ねてきました。 稽古と洗濯を繰り返しながら、生地・構造・使用後の状態を確認し続け、現在の形に辿り着きました。

繰り返し使いながら

ヘンプは使い込むことで少しずつ変化していく素材です。
その過程も含めて、この道着だと考えています。
私たちの道着も、日々の稽古と洗濯の中で変化し続けています。